<「考え方が非常識・親の顔が見たい」>
【概要】
ある出版社から書籍編集業務を委託されていた元フリー編集者の女性が、出版社に対して、損害賠償を求めて提訴した。具体的には、次の内容が特徴的である。
- 東京地裁は、フリー編集者に対する出版社社員の言動が、「業務の適正な範囲を超えていた」として、約60万円の支払いを命じた。
- この社員は業務遅延を理由に、「考え方が非常識」、「親の顔が見たい」といったメールを送付した。また、深夜に不要な電話で年齢・出身地を尋ねていた。
3.裁判所は、女性の名誉感情が傷つけられたと判断した。
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<若手研究員、厳しい指導・叱責で自殺>
【概要】
大手炭素製品メーカーの研究員(当時25歳)が、自殺を図った。
両親が「厳しい指導が原因」として、会社と元上司に約9,000万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
具体的には、次の内容が特徴的である。
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<パワハラ同僚目撃も通報なく、休職>
【概要】
ある市でパワハラ事案が発生し、「謝罪」と「処分」が行われた。具体的には、次の内容が特徴的である。
1.市長は定例会見で、市職員によるパワハラの発生について謝罪した。 40代の課長補佐級の職員が、同じ部署の部下に対して威圧的な発言や不適切な指摘を繰り返していた。 特に、能力や人格を否定するような言動や、執拗な文章修正の指摘が日常的に行われていたことが明らかになっている。
2.被害にあった職員は、病気療養のため休職することとなった。 職員の家族からの相談を受けて、市が調査を開始した。
3.市はこの事案をパワハラと認定し、該当職員に減給10分の1および3カ月の懲戒処分を下した。 該当職員の所属部長と課長も管理責任を問われ、文書訓告の処分を受けている。
4.威圧的な言動などは普段から同僚も目撃していたが、残念ながらパワハラ通報の声は上がらなかった。 |
【ワンポイント解説】
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<カスハラ自殺で、労災認定>
【概要】
ある住宅メーカーの男性社員(当時24歳)が自殺した。柏労働基準監督署は、「カスハラなどで精神障害に罹患した」として労災認定した。具体的には、次の内容が特徴的である。
1.この男性は、注文住宅販売の営業だった。住宅を新築中の顧客に、追加費用が必要になった旨を説明したことをきっかけに、叱責を受けるようになった。休日に電話に出なかったことで、怒鳴られることもあった。 2.また、携帯には「そんなんじゃ、銭なんか払えねえぞ」「すいませんで済むか、おめえ」などとまくし立てる音声が残されていた。現場監督責任者とともに顧客宅を訪れて謝罪したところ、20分ほど一方的に話を聞かされ、「バカ」などと責められた。 3.労災認定では、クレームの相談・報告体制のルールが会社側に存在していなかったことや、会社側の不適切な対応も問題視された。 |
【ワンポイント解説】
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