働きやすい職場づくり-ハラスメント解説

<2度の育休取得の非難を、不法行為と判断>

【概要】

整形外科医院に勤務する男性従業員が、自身の育児休業の取得に対する同僚の言動が「パタハラ」に当たるとして、院長と同僚に損害賠償を求めた事案である。具体的には、次の内容が特徴的である。

1.男性従業員は、令和5年10月から1か月弱の育児休業を取得した後、翌年1月22日から再び育児休業を取得した。 2.同僚は、男性従業員に対し、「無責任すぎて言葉も出ません」「自分と家族のことだけ考えているとしか思えない」「自己中心的」など、育児休業の取得を非難するメッセージを送っていた。 3.東京地裁は、育児休業という労働者の権利行使を非難するものであり、男性従業員の人格的利益を侵害する不法行為に当たると判断した。そのうえで、院長と同僚に対し、慰謝料と弁護士費用を連帯して支払うよう命じた。

【ワンポイント解説】

 そもそも育児休業は、法律で認められた労働者の権利である。そのため、育児休業を取得する社員に対して、「無責任」「などと非難することは許されない。

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働きやすい職場づくり-ハラスメント解説

<パワハラ8件認定、大学長が辞任>

【概要】

ある大学は、学長から辞任の申し出があり、これを受理した。具体的には、次の内容が特徴的である。

1.大学では、複数の事務職員が、学長から威圧的な態度や暴言を受けたとして、パワハラ被害を申し出ていた。
2.大学は、外部の有識者による事実確認委員会を設置し、関係者へのヒアリングなどの調査を実施した。事務職員5人に対する8件の言動をパワハラに該当すると認定した。
3.学長本人は、認定された事実をいずれも認め、学長を辞任した。

【ワンポイント解説】

 今回注目すべき点は、組織のトップである学長の言動が、パワハラとして認定されたことである。

組織トップの発言は、単なる一個人の発言にとどまらず、組織全体の雰囲気や職員の心理的安全性に大きな影響を及ぼすことになる。

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